OWVは日本のボーイズグループの常識を覆す"4人"組である
日本では、ジャニーズを筆頭としてEXILEグループやEBiDANなど数々のボーイズグループが活躍しています。
みなさんは、それらのグループの「人数」に注目したことはあるでしょうか。
人数 | グループ名 |
---|---|
2人 | Kinki Kids、w-inds. |
3人 | KAT-TUN、NEWS、Lead |
4人 | OWV |
5人 | 嵐、関ジャニ∞、Sexy Zone、A.B.C-Z、King&Prince 超特急、M!LK、Da-iCE、CUBERS、Boom Trigger |
6人 |
V6、SixTONES、ONEN'ONLY、EXILE THE SECOND、DA PUMP、WATWING、BUGVEL |
7人 | Kis-My-Ft2、ジャニーズWEST、なにわ男子、 原因は自分にある。、三代目J SOUL BROTHERS、 GENERATIONS、BALLISTIK BOYZ、ORβIT、 BE:FIRST |
8人 | Hey!Say!JUMP、BOYS AND MEN |
9人 | Snow Man、SUPER★DRAGON、FANTASTICS、円神 |
11人 | JO1、INI |
14人 | EXILE |
16人 | THE RAMPAGE |
↑の表は私が思いついたもの+HP等で調べた、ダンス&ボーカルを主軸とする日本の男性ボーイズグループ(アイドル)をまとめた一覧です。※2021年8月25日時点(未デビューだがデビューが決定しているグループも含む)
メンバーの脱退、加入など結成当初から人数が変わっているグループもありますが、やはり奇数グループが多いです。少し調べてみると、センターを置くフォーメーションが全体のバランスが良く、人気なグループもその傾向が見えることから、奇数組優位説という言葉もあるようです。
そして、表からは人数が5人以上のグループが多いという点も見えます。パフォーマンス面で人数が多いグループの利点は、迫力と自在なフォーメンションです。
このブログを書くにあたって、この表に載せたグループのパフォーマンスを(未デビューでパフォーマンス動画がないグループを除いて)1曲以上拝見したのですが、やはり大人数で揃ったダンスは迫力がありますね。特にFANTASTICSやTHE RAMPAGE、BALLISTIK BOYSなどLDHのグループの方のダンスは、ダイナミックで揃っていて見ごたえがありました。
そして大人数グループのもう一つの利点であるのが、フォーメーションの幅の広さ。色々見た中では特にSixTONESとDai-Ceは単調じゃなく色んな動きがあって見ていて楽しかったです。人数が多いと、グループの中でまた少数のグループを作るをことができ、それぞれで違う動きをすることができます。2:3や、3:3、4:5などに分かれて別の振付のユニゾンを踊っても映えるのが特徴的です。
また、人数が多いほど複雑化したフォーメーションができるようになります。例えばJO1は、「11人」という人数を生かした群舞が特徴的で、複雑に絡み合った振り付けや、数人をはけさせてステージ上で少人数のユニゾンを見せたり、かと思ったら全員での迫力あるユニゾンなどまさに遊び放題のフォーメーションが見ていて楽しいです。人数が多いので、組み合わせも自由自在で、何通りものパターンを生み出すことができます。彼らのパフォーマンスは見ていて飽きないので、新曲が出る時はいつもわくわくします。
他に見た中ではHey!Sey!JUMPも人数を生かしたいろんなフォーメーションが沢山あって、かっこ良かったです。
ここまで奇数組の利点や大人数だからなせるパフォーマンスについて書いてきました。
では、人数が少ないと迫力も、凝ったフォーメーションのパフォーマンスも見せられないのではないか。そんな私の固定概念を一蹴したのが2020年9月にデビューしたOWV(オウブ)です。
OWVは奇数でもなく、大人数でもない「4人」組です。メンバーの脱退や活動休止等で一時期4人になったグループはありますが、結成当初から4人のグループは珍しいと思います。
彼らはその「4人」であることを最大限に生かしたグループであると言えます。
私は、グループパフォーマンスで自在に遊びつくせる最小人数が4人だと思っています。2人や3人では、できるフォーメーションが限られており、新しい見せ方が難しいです。その点4人であれば、1:3と2:2でセンターを作る見せ方に加えシンメやペアでの絡みを見せることができます。
それでもやはり、人数が少ないと見ごたえがないんじゃないの?1:3や2:2に分かれられても限界があるんじゃないの?と思う方もいるかもしれません。
しかし、その疑問は彼らにとっては杞憂です。制限があるからこそ、見せ方の工夫や新たな発想が生まれると彼らを見て感じました。4人でもここまでできるのかという目まぐるしいフォーメーションやこんな振り付けは見たことなかったと、新しいパフォーマンスが出る度に思います。
次に載せる動画はOWVがかっこいいに全振りした『Roar』のMVです。振付は韓国の有名アーティストにも提供の実績がある振付師チーム「LOOK」。重心が低く激しい振付けは重みがあり、4人という人数を感じさせないダイナミックさがあります。ダンスの全貌が余すことなく見られるDancePracticeもぜひ見てほしい楽曲です。
次は一転、夏の爽やかさを感じさせられる最新シングル『GetAway』のMV。こちらの振付はNCT Uの「Make A Wish」を振付したことでも記憶に新しいReiNaさん。4人の仲の良さや楽しんでいる笑顔が印象的で『Roar』との対比も見ものです。ギャップが凄い。ノリが良く思わず一緒に踊りたくなるような振付にも注目です。
次からの4曲は、私が厳選したカップリング曲のDancePracticeです。まずは『BE ON TOP』こちらは、OWVメンバーの佐野文哉さん(青髪の方)が振付を担当。4人という人数でありながら、大人数で利用されるステージから数人がはけるという構成を使っているのが初めて見たとき衝撃でした。人数を調節することで、何を見せたいのかが明確でメリハリがついてかっこいいです。
続いては、メンバーの本田康祐さん(赤髪の方)が振付を担当した『So Picky』1:3に分かれた振り付けのバリエーションが多くて楽しいです。一番注目してほしいのは、2:34~の振付。中川勝就さんが倒れこんで本田さんと入れ替わる所が良すぎます。こんな素敵な発想は私の頭の中には浮かんできません。
続いても本田さんが振付を担当した『Scattered』。こちらは、先ほどの2曲とは雰囲気が違うバラード曲で、歌詞に合わせた振付が特徴的です。切なさを感じさせられる流れるようなフォーメーションとサビのユニゾンにも注目です。
最後は、1番最新のDance Practice『Bling Bling』。振付はK−POPを中心にアーティストのツアーダンサーを務め、振付師としても活躍するYORITOさん。目まぐるしく変わるフォーメーションと緩急をうまく利用したバチバチに決まっているダンスに注目です。4人の新たな魅せ方や可能性を感じるパフォーマンスです。
ダンスパフォーマンス以外の彼らの特徴として、担当する歌のパートをはっきりと決めていないという点があります。グループによっては、ダンスとボーカルを分けているグループやボーカル担当、ラップ担当がはっきりと分かれているグループもありますが、OWVはメインとして得意な分野があるメンバーはいるものの、サビや聴かせるパート、ラップなど、担当するパートは曲によって異なります。
したがって、曲が出るたびに誰がどこのパートを歌うのかが楽しみですし、ラップが上手いと思っていたメンバーのボーカルとしての魅力に気付いたりと、メンバーそれぞれが個々の存在感を発揮し、オールラウンダーとして、ダンスも歌も妥協することなく日々進化しているところを感じられるのも魅力です。少人数だからこそ色々な面で挑戦しやすいというのもあるかもしれません。
また、OWVはメンバーがCDの表題曲や振付を誰に依頼するか、衣装をどれにするかなどの選択権も持っています。どういう想い(コンセプト)をもってどの曲を世に出すか、それに合った振付は、衣装はどうするかなど制作する時点でメンバーやスタッフと想いを共通させて動いているというところも強みなのかなと思います。
そんな彼らは、10月13日に1stALBAM『CHASER』リリースします。
彼らがデビューしてから培ってきた経験や想いが詰まった1枚が今から楽しみです。また、現在各配信サイトで『CHASER』に収録される『PARTY』も先行配信中です。こちらはライブで盛り上がること間違いなし、歌詞もとても素敵なので、気になった方はこれらもぜひチェックしてみてください。
OWVはまさに少数精鋭。他でもない"4人だからこそできるパフォーマンス"を追及し、もうすぐデビュー1年を迎える彼らが今後どのように成長していくか、これらからも目が離せません。
237